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遺産相続コラム

遺言書を作成すべき人とは?

2020.09.09

遺言とは死後に効果が生じるため、最後の意思表示と言えます。
今回はどのような方がより遺言書を作成した方が良いのか、その一部をご説明いたします。

1.法定相続人の関係が複雑である場合

代襲相続の発生や、再婚により子が多数いる場合には法定相続人が多数となり、関係性が複雑になることもあります。さらに、相続人同士の面識がない場合には遺産分割協議の場を設定することすら困難になるため、仮に法定相続分で相続することになっても協議を滞りなく進めることが難しくなってしまいます。そのため、事前に遺言書を作成し、相続分を指定しておくのがよいでしょう。
また、法定相続人の中に行方不明者がいる場合には、その方を除いた形で相続分を指定し遺言書を作成することもできます。

2.相続人同士あるいは遺言者と相続人の仲が良くない場合

自分の相続分が他の相続人の相続分よりも少なかった場合、遺言書の内容に疑問を呈し、遺言書無効の訴えを申し立てることができます。この遺言無効確認の訴えは、ご本人の意思に沿った遺言書ではないとして、「長男に丸め込まれて、だまされて書かされた遺言書だ」などの主張がされることが多いですから、相続人同士でかなり感情的な対立を生んでしまいます。被相続人の死亡後については相続人同士の対応に任せられていますが、遺言書の目的には紛争の防止も含まれているので、法定相続分通りに相続分を指定する内容の遺言書を作成しておくことも重要です。

3.相続財産が多岐にわたる場合

相続財産が多岐にわたる時、法律で規定されている相続割合の通りに相続させたいという意思があれば、相続財産の所在地を示すとともに、これを相続する相続人を指定しておくことで、手続きを円滑に進めることができます。

遺言書の作成は結果的に争いの予防に繋がることもございますので、作成を検討されている方はぜひ一度、法律知識を持った専門家へご相談されることをお勧めいたします。

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