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相続一般

預貯金仮払制度はこうして創設された

2020.11.16

預貯金仮払制度はこうして創設されたどなたかが亡くなった場合、残されたご家族は様々な手続きをしなければいけません。
お通夜やお葬式の手配、役所への各種届出などの事務手続きから、お亡くなりになった方が入院されていた場合は病院への費用、施設に入居されていた場合はその費用など、死後に発生する様々な支払いもあるかと思います。

ご家族の方で、まとまったお金がご準備できる状況であれば特段問題にはなりませんが、急にお亡くなりになられた場合、ご家族の方で支払いにあてるための費用を準備することが難しい場合もあるでしょう。
その際に、「亡くなった人の口座からお金を下ろして、その支払いにあてられないだろうか?」と思われるかと思いますが、預貯金口座は、名義人が亡くなったということが分かったら、すぐに口座が凍結されてしまうため、一度凍結してしまうと、たとえご家族であっても自由に引き出しを行うことはできませんでした。

凍結した口座から払出を行うには、相続人全員の同意が必要だったので、相続人全員で遺産分割協議を行ったうえで、その口座に入っている預貯金を相続人のうち誰が貰うのかを決めてからでないと、預貯金の引き出しができなかったのです。

相続人の関係性も良好で、特別揉めずにスムーズに遺産分割協議ができるご家族であれば、口座が凍結してしまってもすぐに払い出しができていましたが、ご家族の仲が悪く話し合いができないなど、遺産分割の協議が難しいご家族の場合、遺産分割が完了するまでに長い時間がかかってしまい、結果として、その間預貯金の引き出しができず、被相続人に関する支払いや日々の生活費に困られるケースもありました。

そういった、残された相続人の金銭面の負担という部分を問題視して、今回の民法改正で創設されたのが、預貯金の仮払制度です。

次回は、預貯金の仮払制度の具体的内容についてご説明をしていきます。
次回の記事はこちら:預貯金の仮払制度ってなんでしょうか?

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